カイラス山の麓の町、大金/タルチェン
土林に囲まれおととい来た道を戻る、またパラピンカンで時間調整。11時50分ごろ。 そして公道を右へ、ついにカイラスだ。
チョランの車についてたカルマパの写真、今一番人気の活仏。インドのダラムサラに住んでいる。チベタン系のネットでいろいろやっているとよく写真が出てくる。
ガソリンスタンドがあった、アメリカの大草原のようだ、オヤジがカーボーイハットをかぶっているところがそれらしくていい。こんな感じにコンテナを使っていろんな店を出すといいかも。
この辺はほとんどおうとつのない大平原だ、それだけにあまりおもしろくない、遠く山が見えるくらいだ、道はきれいに舗装されていて乗り心地はいいのだが。
そんな感じでぼーっと外を見ていると、右手になんとなくそんな雰囲気の山が連なってきた、と突然南壁が、あれカイラスだろ! と興奮して聞くとロサンがさりげなくうなづく。
カメラを取り出し撮りまくると、ロサンがもう少し行けばベストポイントがあるからそんなにあわてることもないよとつめたく言いはなつ。
もうすぐカイラスが現れるぞ‥‥とかなんとか予告したりして盛り上げてほしかったのに。一生に一度見れるかどうかという所なのに。
ロサンにとってはただの仕事か、車から降りてお祈りでもしてほしかったな。きっと何度も旅人を連れて来ているのだろう。
出かけるころはべつに悪い天気ではなかったが、なんとなくどんよりしていてカイラスに雲がかかりあまりいい写真が撮れない。一応ベストポイントでみんな降り撮影会。
私はカイラスは北壁より南壁が好きだ、ずいぶん昔見たカイラスの写真は南壁だった。シンメトリーのようで微妙に違う左右の形と、そこに張り付いた雪の模様が美しい。富士山のシンメトリーにはかなわないがまた違った魅力にあふれている。
情報も少ない時代、徒歩でやって来たチベタンが、広がった大地のはずれに天に向かってそびえ立つカイラスを初めて目にしてどんなに驚き、他の山とは違うその神秘性に感動したことだろう。
そして今回見て感じたのだがものすごい存在感がある。聖山となったのもうなづける。
南壁には北壁のように真正面からきれいに見える所がないみたいだ。美しい南壁の写真を撮るには、人の行けない所まで行かないと難しそうだ、でもやたらと登れないし。
ベストポイントと言われた所が普通の人が美しく撮れるところだ。私達は麓の村大金に西から来た、次は東へ行く、もう一度戻ってきれいな空の時を写したいと思ってもそんな時間はとれない、この旅で美しい南壁の写真を撮ろうと思っていたが無理だった。
大きくカーブして大金にたどり着いた。宿は見ため山小屋みたいでみんながっかりしていたが中は良かった。3時ごろ遅めの昼食をとって自由行動。て、わけですぐに出かける。
宿の裏、南側に遠く山が連なって見える。まずそれを見てから右回りに村を見物、タルチョの丘にたどり着いた。丘の手前にカイラスから流れ出たであろう川がある、この川のおかげでこの町ができたのだろうか。ちょびっと見えるのがカイラス。
少し登って休憩、撮影。ずーっと広がった平原がみえる。こんな感じの平原はこの旅で今までなかった、いい感じだ。座ってコーヒーを飲む。
何年か前に来た人がこの動画を見ると大金の村のあまりの違いにビックリすると思う。
とそこへ上の方からチベタンのにいちゃんが下ってきた、あいさつするとチベタンらしくにこにこしている。少し話をする。
まだ上へ登って行く人が何人かいる、何があるんだろう、カイラスは見えないと思うけど。
隣の男は 上海から一人できたと言っていた。影で日本人はどうだこうだと悪口らしきことを言っていたが、写真にはちゃっかりおさまっていた。
にいちゃんがついて来いと言いながら下って行く、途中彼のデジカメで彼の写真を撮らされた。そしてチベタン達の住む地区へ行くと一軒の茶館に入った、トゥパを食べろというがお腹がすいてないので、チャガモ(ミルクティー)を飲んだ。
にいちゃんがトゥパを食べてる間そこの女主人と話をした。彼女は主人と子供を教育のためにラサに残して姉妹達とかせぎに来ているらしい。なかなか感じのいい人だ、にいちゃんとはやけに仲がいい。
日本人はいっぱい来るかと聞いたら、ほとんど来ないといった。中国人ばかりかときいたら、いや外国人がいっぱい来るとこたえた。日本人はあまり来てはいないのだった。遠いし、何よりツアー代が高い、それに日本人の中国人嫌いがいまだ癒えていない。
これが外側、壁にチャカン/茶館、カカン/食堂と書いてある、このくらいは読めるようになった。
店を出て少し行くとにいちゃんがここが俺の家だと言い、でかい長屋のあるドアを開ける、そして急に冷たい顔になった、じゃあなと言うとあっさりドアを閉めた。なんだったんだろう。家に招待するために一緒に丘をくだったんだと思ったのに。チャガモをごちそうになったからまあいいか。
職業を聞いたら紙に中文で書いてくれたが、Tさんに見てもらっても意味がわからなかった、たぶん出稼ぎに来ているのだろう。
お土産屋が並ぶメインストーリートを歩く。今はもう観光シーズンが終わり店をのぞいているのはチベタンばかりだ、それもディープな民族衣装の人ばかり。私の心をくすぐる。
シーズンオフのこんな所に寒くなるまで2、3か月、アルバイトでもしながらチベット各地からやってくる巡礼者と話ができたらどんなにいいだろう。
シーズンオフのこんな所に寒くなるまで2、3か月、アルバイトでもしながらチベット各地からやってくる巡礼者と話ができたらどんなにいいだろう。
歩いているとHさんとウリさんがいた。ある日の夕食時、チベットの女性は写真を撮らしてくれませんよね、と言うとウリさんが撮らしてくれるよといともあっさり言った。
そこで旅の途中ウリさんが美人に迫るところを観察してみた。ようは簡単だった。遠慮せずどんどん迫るのだ、あなたみたいに美しい人は見たことがないとゆう顔をして、そしてもう一つは、かっこいいプロっぽいカメラを持つことだ。
私みたいに遠目から遠慮がちにカメラを指して、撮ってもいいですかって感じで立っていても永遠に美人の写真は撮れないのだ。ウリさんにねらわれた女性はポーズまでとっていた。
今回は失敗か⁈
いい音のする小さな鐘を買った、3個ついたのを100元と言うから70元にまけさせて。ところが宿に戻るとTさんがこれ10元と言って見せた同じような鐘は、ひもまで付いていてきれいだった。たった10元の違いとはいえなんだかくやしい。
いいじゃないですかカイラスで買ったってだけで十分ですよ、なぐさめられてしまった。しかし日本円でたった50円でもなんだかくやしく思うのはなぜだろう。
そこで旅の途中ウリさんが美人に迫るところを観察してみた。ようは簡単だった。遠慮せずどんどん迫るのだ、あなたみたいに美しい人は見たことがないとゆう顔をして、そしてもう一つは、かっこいいプロっぽいカメラを持つことだ。
私みたいに遠目から遠慮がちにカメラを指して、撮ってもいいですかって感じで立っていても永遠に美人の写真は撮れないのだ。ウリさんにねらわれた女性はポーズまでとっていた。
今回は失敗か⁈
いい音のする小さな鐘を買った、3個ついたのを100元と言うから70元にまけさせて。ところが宿に戻るとTさんがこれ10元と言って見せた同じような鐘は、ひもまで付いていてきれいだった。たった10元の違いとはいえなんだかくやしい。
いいじゃないですかカイラスで買ったってだけで十分ですよ、なぐさめられてしまった。しかし日本円でたった50円でもなんだかくやしく思うのはなぜだろう。