25日間西チベット一周・チャンタン高原とカイラス巡礼

2015年9月26日から10月20日までラサから北回りでアリまで、帰りは南回りでラサまで旅した記録です

マナサロワール湖経由普蘭/プラン

 
9時30分出発、大金からゆるい下りを過ぎすぐに街道へ、来たときとは逆に東へ。これからいくつかの町を経由してラサにもどっていく。まずは南に下って普蘭まで。

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言いにくい名のマナサロワール湖/マパム・ユムツォの外れの町を右に曲がり二つの大きな湖に挟まれた道を行く。

基本は平べったい大地に平べったい湖が二つだが、実際はなめらかな丘がいくつも続いていて車からはそんな遠くは見えない、丘に登って望めばきっときれいだろう。

 


すぐに小高い丘の上にゴンパが見えた。あそこに登ればきっと平原にかこまれた美しいカイラスが見えるだろう。しかし逆に大金の丘に登っても湖は見えなかった。

ゴンパの横に温泉の建物があった、どんな温泉なんだろう、ちょっとのぞいてみたい気がするが車は通過。
 
タルチョがたくさん張られているマナサロワールの湖畔に着いた。カイラスに持っていき忘れた、ロサンにかけてもらったカタをタルチョに結ぶ、またこの辺りに来れるだろうか。

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何回か湖畔で休憩したのだが、カイラス巡礼が終わり、あまり記憶が定かではない。湖畔と言っても日本のみどりにかこまれた湖畔とは大違い、なんにもないから向こうがよく見える。

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こんな所にうまいコーヒーが飲める店があったらいいのに、広い湖を目の前にボーッと景色を見ながら長居する。スターバックスあたりがガソリンスタンドのようなコンテナ形の店を出さなかなぁ、と思う。

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この辺りから見えるカイラスは東壁。

マナサロワールの西にある湖の方が神秘な色をしている、深い青だ、ランガクツォ。しかし悪魔の湖として嫌われているらしいなぜだろう。札達で見たサトレジ川はここから流れ出しているらしい

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マナサロワールはたぶんヒンズー語がもとの日本の呼び方、しかし隣の湖には一般的な呼び方がない、やっぱり無視されている。ここからの方が当然カイラスが美しく見えるのに。
 
 

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もうすぐ普蘭、遠くヒマラヤ山脈が見える。

 

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普蘭はネパール、カトマンズへ行くルートの町、今は地震のおかげで閉鎖されているらしい。ネパールとの交易の町とはいえネパールっぽいものは見かけなかった。でもネパールぽいものって何だろう、自分で言って自分で困る。

 
 

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コルチャゴンパ、こじんまりとしているが、けっこう古く美しい本堂だった。撮影は有料、ケチった私は写真がない。この辺は紅衛兵が来なかったんだろうか、それともすぐに修復されて時間が経って美しいのか。

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他のお堂をのぞくと壁一面壁画の製作中だった。今風のタンカに描かれているような絵だ、まだほんの一部しか進んでいない、完成はいつだろう。

 

 

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町はなんとなく静かで暖かい気がする、通りを歩く人が少ない。ホテルで部屋割りをして少し休憩、まだ時間があるのでみんなで散歩に出かける。

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車の中から珈琲という看板を見かけたのでそこに行ってみる、しかし店はとうにつぶれていた、こんな所でコーヒーを飲む人はいなさそうだ。

しかたなく茶館を見つけ入る、けっこう落ち着く店の二階でチャガモを飲みながら四人で話をした。

TさんとHさんは、かなりチベット文化圏を旅行していた。私が行きたいと思うところはほぼ行っていた。こんな風にチベットを行きつくしている年配の方はけっこういる。私もがんばらねば。

 
町中だけでなく周辺の丘や川を歩いてみるとけっこ楽しそうなところだ。川の両岸にあるので他の町のようにだだっ広い所にポツンとあるのと違い、いろいろおうとつがあっておもしろそうだ、そんなに広くないし。木もけっこう生えていた。時間があったのだからもう少し散歩するのだった。

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カイラス巡礼も過ぎ、町ものんびりしているせいかみんなの緊張感もとれてゆっくり夕食。もちろんビール付き。

 
 
 
その3  チュンペイ

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あーうるさい、うるさい、チベット語でふざけたってわかんないよ!  とどなりたくなるようなにぎやかなやつだ。毎朝車に荷物を乗せながらいろいろからみついてくる。

しかしこの男よく見るとイケメンだ、少しひに焼けているが。そのせいか女には自信があるみたいだ。

彼の得意技は、夕暮れの街で可愛い子と行きちがう瞬間、手を握ってしまうという荒技だ。二度ほど見た、握られた子もふっと微笑んでふりほどく、なんなんだろう、ただの遊びだろうな。

こんなこと日本でやれば痴漢以外の何者でもない、チベットでは許されるのか。私にはとても無理だが、誰か自信のある日本の若者に試してもらいたいものだ。

そんなわけで、21才の時、19才の可愛い女をものにしたんだと自慢していた。おかげで12才の息子がいる、5歳の娘と、いま彼は33才。

チベット人でよくふざけてじゃれつくのが好きなやつがいるが、次の日同じ調子でこっちがわざとのってじゃれついても、シラーとしているというのがある、チュンペイもたまにあった。あれも不思議だ。

しかしこの男のおかげで私たちの旅が、一層楽しいものになったことは間違いない。ウリさんとは5回も付き合っている、運転は問題ない。